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地震に強い家は、何を基準に選べばよいでしょうか?

耐震の基準についてのご相談です

【ご相談内容】

私は幼い頃、阪神・淡路大震災で被災しました。家族の命は無事でしたが、それまで住んでいた家が住めない状態になり、非常に怖い思いをしました。今回、仕事の関係で滋賀に永住することになり、家づくりをするなら、地震に強い家を建てたいと考えています。どの会社も地震に強い家だとPRしていますが、客観的に判断できる基準を教えてください。

このご相談に、

チームフィックス広報部

RAS(ラス)父さんがお答えします!

私たちの住む滋賀県は、比較的、大きな災害に見舞われることの少ない内陸部にあります。

近くに活発な活動をしている火山として目立った山はありませんし、海に面していないため、津波の心配も少ない。唯一、いつ、どこで起こるか分からない地震だけは、滋賀に住む人にとっても大きな心配事の一つです。

特に、地震の揺れが原因で、多くの建物に大きな被害の出た阪神・淡路大震災は、私たちにとっても絶対に忘れることのできない出来事です。

そこで今回は、住宅の耐震性について触れてみたいと思います。

1.国の耐震基準とは?

現在の国の耐震基準は、1981年6月に改正された「新耐震基準」で、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、新耐震基準を満たして建築された建物は、倒壊しなかったと言われています。

2000年に住宅の品質を高める目的で品確法が制定されました。「住宅性能表示制度」という、10分野の住宅の性能を、共通の基準で評価して等級などで表示する制度ができました。その中の耐震性の分野で、耐震等級1は新耐震基準を満たすことを示していて、耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍の強度という意味です。。制度は任意なので、必ずしも表示がなくても耐震性が低いわけではありません。

2.構造計算(許容応力度計算)のされた、耐震等級3の家を選ぶ

耐震性の高い住宅を選ぶ基準は、構造計算(許容応力度計算)の結果に基づく「耐震等級3」の住宅を選ぶこと。検討をしている住宅会社に、「構造計算のされた耐震等級3の家を建てたい」と伝えればOKです。

フィックスホームのエコ住宅は、全棟で耐震等級3を基準にしています。一部、間取りに制約を受ける場合もありますが、大切な命を守る役割を持つ住宅であることと、建てた後では、なかなか変えることの出来ない構造の部分を大切にして欲しいと考えています。

3.さらに安全性を高めたい

地震の被害を軽減する構造として、耐震性を高める以外の方法もあります。混同しやすい3つの構造の違いにも触れておきます。

  • 耐震とは、建物自体を強くして地震に耐える構造のこと。
  • 制振は装置を用いて地震の揺れを建物内で吸収する構造のこと。
  • 免震は装置を用いて地震の揺れをかわす構造のこと。

●耐震構造

地震で揺れても建物で耐える日本の住宅のほとんどはこの構造

建物自体を強く頑丈につくり、地震の揺れを受け止めて耐えるのが耐震構造。新耐震基準以降はすべての住宅が極めてまれに起こる大地震に耐えられる前提となりました。耐震構造の住宅は全体の約99%を占めていて、大地震のとき、建物は大きく揺れるので、中にいる人も激しい揺れを感じる可能性が高いです。フィックスホームが木造軸組在来工法と並行して採用している「SE構法」も、耐震構造です。

●制震構造

ダンパーなどが揺れを吸収 地震の力を20~30%ダウン

建物の壁や柱などにダンパーと呼ばれる制振装置を取り付け、地震の揺れを吸収する構造。大きな地震でも建物のひび割れなどを少なくできることが特徴。賀県内の住宅会社でも、採用する会社が増えてはいるが、耐震等級3と合わせて採用している会社はまだまだ少ない。揺れを小さくする効果があり、耐震構造に比べると地震の揺れを20%~30%程度減らすことが可能。

●免振構造

足元で地震の力を吸収 損傷や家具の転倒も減少

建物の基礎にゴムなどでできた免震装置を設置し、地震の揺れを足元で吸収する。大地震では建物が長くゆっくりと揺れることで、建物が損傷したり家具が倒れたりしにくくなる。戸建て住宅への採用率は低いが、最近はマンションでの採用が増加。

これを機会に、建物の構造や地震対策について研究されるのはいかがでしょうか?

何か質問などありましたら、ご気軽にお問い合わせください。