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良い断熱材の選び方を教えて欲しいです

断熱材の選び方についてのご相談です

【ご相談内容】

夫婦共に寒いのが大の苦手です。そこで家づくりをするなら、絶対に暖かい家に住みたいと思っています。数か月前から住宅展示場や見学会に参加して断熱材の話しを聞きましたが、聞けば聞くほど、何が良いのかわからなくなってきました。良い断熱材の選び方や、プロの意見を聞きたいです。

このご相談に、

チームフィックス広報部

RAS(ラス)父さんがお答えします!

断熱材の選び方が知りたい

家づくりを始めると、必ず検討しなければならないものに「断熱材」があります。

特に最近では、長く住む家だからこそ、光熱費やヒートショックを心配され、冬暖かい家を求める人が多く、断熱材について研究し納得のいく家づくりをしたいと考える方が多いです。お客さまからいただく質問でよくあるのが、良い断熱材の選び方を教えてください。上手な断熱材を見つける方法を教えてくださいというものです。


住宅会社のモデルハウスや見学会に行くと、各社がそれぞれ一押しの断熱材について説明してくれます。その説明が各社それぞれ違うので、説明を受ければ受けるほど、何が良い断熱材なのか? わからなくなるということがあるかもしれません。そこで今回は断熱材の選び方について、まとめてみました。まず、断熱材をウィキペディアで調べてみると、次のような解説があります。


断熱材(だんねつざい)とは、物理・化学的物性により熱移動・熱伝達(どちらも)を減少させるものの総称。熱絶縁材とも呼ぶ。建築用のものは断熱材、工業用のものは保温材と呼称されることが多い。また、断熱材の材料を断熱材料、成形製品を断熱材と呼び分けるが現実には混用が多い。とあります。


私たちが、断熱材について判断する基準にしていただきたい考えは次の3つです。

1.最高の断熱材の神話を捨てる

最高の断熱材はどれか、、、と言うと、最高の断熱材は、家づくりをするご家族の住んでいる環境、状況、また家づくりをするときの優先順位によって、全く変わってくるのでお答えするのは難しいのです。


木造住宅に最もよく使われるガラス繊維を原料にしたグラスウールは、耐火性が高いけれど湿気に弱い。ですから、しっかりとした施工体制が大事です。施工がしっかりしている会社にとっては、コストパフォーマンス良く断熱性能をあげることができ、部屋数や部屋の広さにお金を回すことができるグラスウールは、強い味方です。しかし、施工体制に不安がある会社は、不安に思うかもしれません。


羊毛であれば調湿性防火性ともに優れているものの、とてもコストがかかります。家づくりにあまりお金をかけず、子どもの教育費用や建築後の人生を楽しんで欲しいという会社は、勧めないかもしれません。


つまり、どの断熱材にも長所と短所があるうえ、厚みによって効果も変わってくるので、完璧な断熱材はないというのが現状です。

2.重要なのは断熱材のメリットデメリットの把握

選ぶ際には採用している断熱材の種類よりも、断熱材の効果や、 短所にどのような対策を講じているかを丁寧に説明してくれる会社が望ましいです。こうした施工技術の知識と高さは気密性にも関わってきます。


気密とは建物に隙間風が入らないように密閉することを言います。家は様々な材料を組み合わせるためどうしても隙間が生じます。もし隙間が多いと、窓を閉めても冬は冷たい、夏であれば暑い外の空気が室内に入り込んでしまいます。そのため、防湿気密シートやテープなどで施工し、できる限り隙間を少なくして気密性を高めていくのです。 双方の精度を高めた家が高断熱高気密住宅なのです。


つまり、断熱材を活かすも殺すも施工技術であるため、断熱材だけではなく、その施工技術とのバランスをしっかりとトータルで説明してくれる会社や建築士の話から判断することが重要です。

3.数字についても確認してみる

断熱性は、壁や天井などから外へ逃げる熱の割合を示すUA値、気密性は延べ床面積に対する隙間の面積の割合を算出した C値が設けられています。いずれもゼロに近いほど性能が高いことを意味しますが、高断熱高気密住宅としての基準はなく、住宅会社によって数値はまちまちです。


ちなみにフィックスホームでは、以下を施工精度の目標に工事をしています。


  • 外皮平均熱還流率UA値=0.45W/㎡・K以下(目標値:間取りや仕様による)
  • 相当隙間面積C値=0.5㎠/㎡以下(目標値:間取りや仕様による)※気密測定有り

まとめ

断熱材のみで良い家づくりをできる断熱材が何かを、判断することは危険です。どの断熱材を選ぶと良いかは、それぞれのご家族の状況、環境、好み、人生で何にお金をかけたいかの予算、家づくりの中でどの部分にお金をかけたいのかの価値観によって異なります。しっかりと、導いてくれる家づくりの専門家と一緒に考えることが重要です。


中には家づくりを検討し始めると、家づくりの目的を見失ってしまう人もいます。各住宅会社の断熱や気密の性能値と価格を比べ、どこの会社が高い、どこの会社が低いと住宅評論家のようにお話しされる方に、時々、出会います。

家づくりをされようとした当初の目的とは、性能値や価格を比較検討し、一番良い性能の住宅を手に入れることだったのでしょうか?いえ、そうではなかったはずです。将来も安心・安全な予算内で、ご家族が楽しく幸せに暮らせる家づくりを望んでおられたはずです。決して家づくりに人生をかけないでください。


これを機会に、滋賀の住まいで必要な断熱材、ご家族の環境、状況にピッタリあった断熱材について考えてみてはいかがでしょうか?

断熱材についてご不明な点がありましたら、遠慮なくご相談ください。