実は住宅会社が決定しないまま土地契約に進むと、土地決済(土地代金の支払い)までのスケジュールが、あなたが考えている以上に非常にタイトなスケジュールになりやすく、その結果、住宅会社選びや間取り検討の時間が思うように取れなかったり、法令制限が厳しく思うような家が建てられないといった後悔につながる可能性が高まります。
スケジュール面からお伝えすると、建築条件付きの新規分譲地や、造成工事完了がかなり先の場合は別ですが、完成宅地の場合は、短ければ土地契約から1か月後くらい、長くても2か月後くらいには、土地代金の支払いをしなければならないのが不動産業界の慣例です。
特に土地購入から家づくりを、住宅ローンを利用して行いたいと考えている方にとっては、住宅ローンの審査を申し込み、銀行から融資の承認を受けなければならない日付が土地の契約書に記載されている関係で、建物を契約しなければならない時期も決まってしまいます。
また法令制限には、さまざまなものがありますが、いずれにしてもクリアしなければ家は建てられません。希望の間取りが取れなかったり、選べる外壁の色や種類、屋根形状などの選択肢が、極端に少なくなる場合もあります。
住宅会社や工務店を決める前に土地の契約をしてしまうと、最終的に困るのはあなたです。住宅会社や工務店は、もし契約された土地の条件が厳しく、多くの制約を受けたりスケジュールが極端に厳しい、また手間がかかり割に合わないと判断するなら、その依頼を受けないとか、通常以上に利益を取って見積を出すことはいくらでも可能です。
土地が決まってから、慌てて住宅会社や工務店を検討し、数日で間取り作成を行い、バタバタと請負契約をするなどということが無いように、住宅会社や工務店選びに目途が立ってから、具体的な土地探しを進めるようにしましょう。