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【ZEH】野洲市|費用対効果は?長く住むほどお得になる理由

こんにちは。私の名はティール教授。当研究室へようこそ。今日も私の研究課題である家づくりについて話していきましょう。

最近よく耳にする「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス=ゼッチ)」。省エネ住宅の代名詞のようになっていますが、ZEHを勧めてくる業者もあれば、とくに勧めない業者もあり、どちらを信じるべきかわからないと言う声も聞こえてきます。

もしもあなたが「ZEHにするとお金がかかるんでしょ?省エネは住みながら節約すればいいんだから、うちは普通の家でいい」などと考えているとしたら、ちょっと注意が必要です。

実際のところ、ZEHは費用対効果でメリットがあるのでしょうか?このコラムでは、ZEH化にかかる費用に対して、どの程度の効果が見込めるのかを明らかにしていきます。
マイホームを建てる前、あるいは全面リフォームする前にきちんと知って、疑問点を解消しておきましょう。

[目次]

1. ZEHにかかる費用はおよそ500万円

2. ZEHでどのくらい光熱費を節約できるのか

3. お金以外のメリットも見逃せない

4. ZEHの普及はまだまだ発展途上

5. ZEHを施工できる業者を選ぼう

ZEHにかかる費用はおよそ500万円

ZEHは、簡単にいうと下記の3点の合わせ技で達成するものです。
1:壁や屋根など住宅の外皮の熱性能を高める

2:省エネルギータイプの給湯設備やエアコン、
  LED照明等を取り入れ、エネルギー消費を抑える

3:太陽光発電などでエネルギーを創り出す

通常の省エネ住宅で取り組むのは、1と2だけ。無駄なエネルギーの損失を抑え、なるべくエネルギーを使わないようにします。
いっぽう3は新たにエネルギーを創り出すという視点。1〜3すべてに取り組むZEHは、マイナスを抑えつつプラスを組み合わせることで、ゼロエネルギーを達成します。

つまり住宅をZEH対応にすると、太陽光発電などの設備が追加で必要になるということ。かかる費用は、ざっとではありますが500万円程度高くなります。

ZEHでどのくらい光熱費を節約できるのか

では、マイホームをZEHにすると、どのくらい光熱費(水道代を除く)を節約できるのでしょうか?
国土交通省の資料に、4kwの太陽光発電を設置したZEHの場合、年間トータルで9,000円の利益が出るという試算があります。
ちなみに、一般的な省エネ住宅では、年間光熱費(水道代を除く)は271,000円。ZEHにした場合と比べると、その差額は1年で28万円にものぼります。

ただし家を建てる際には、ほとんどの方がローンを組みますね。その分アップする利息を加味する必要があります。ZEH化により借り入れ金額が500万円増えたとして、35年ローンでアップする利息額を、ざっとではありますが200万円程度と見積もってみましょう。
さらに35年間のメンテナンス費用とパワーコンディショナーの交換費用を、おおよそですが50万ほどと想定します。するとトータルで、750万円程度のアップになります。

いっぽう35年間で節約できる光熱費は、35×28万円=980万円。前述のアップ額750万円を差し引いても、まだ230万円も残ります。
つまり
長い目でみれば、圧倒的にZEHがお得ということがいえるのです。

上記の例では35年のスパンで考えましたが、日本人男性の平均寿命は平成29年の時点で81歳、女性の平均寿命は87歳を超えています。実際にはローンを払い終えた後、もっと長く住み続けることでしょう。長く住めば住むほど、光熱費の差額はひらいていきます。

お金以外のメリットも見逃せない

「エアコンの電気代が気になるから、家族全員なるべく同じ部屋で過ごす」とか、「床暖房設備を入れたけれど、光熱費がかさむのでほとんど使ってない」などという話を聞いたことはありませんか?
そんな暮らしを強いられるようでは、何のために苦労してマイホームを建てたのか分かりませんね。

ZEHでは、住宅の躯体を高断熱・高気密にすることが欠かせません。これによって家の中に結露や不快な温度差がなくなることのメリットは、お金に代えがたいものがあります。
暑さ寒さを我慢することもなくなり、ヒートショックなどの健康被害も防ぐことができます。

さらに、地震や台風など自然災害で停電したときにも、太陽光発電システムがあれば、ある程度電気を自給することもできます。緊急時に少しでも自宅で電気を創り出すことができれば、スマホの充電や情報収集など、大いに役立つことは間違いないでしょう。

ZEHの普及はまだまだ発展途上

大手ハウスメーカーでは、パナソニックホームズが2018年度までに戸建て住宅の全商品をZEH化するなど、ZEHへの取り組みが積極的に行われています。
しかしZEHの普及率はまだまだ低く、目標(2020年にZEHを標準化)には遠いのが現状。その理由は、地域密着型の工務店の多くが、ZEHの施工経験に乏しいことが関係しています。

ZEHの実現には、省エネだけでなく、創エネや自然エネルギーの利用など、多方面からのアプローチが必要です。優れた断熱性・気密性を実現する質の高い施工技術、パッシブデザインへの深い造詣と設計ノウハウ、太陽光発電の適切な提案・・・地域の中小工務店レベルでこれらをすべてをクリアするのは、なかなかハードルの高いことなのですが、フィックスホームなら可能です。

このほかに、都市部で建て込んでいるなどで日当たりが十分に確保できない敷地や、積雪地や寒冷地などで発電効率が悪く、ZEHにしたくてもできない場合もあります。
そんな場合には、「ZEH oriented(ゼッチオリエンテッド)」や、「Nearly ZEH(二アリーゼッチ)という緩和措置があり、当てはまれば補助金を受けることが可能です。該当する方は施工業者に相談してみてください。

さらに研究を重ねる

ZEHを施工できる業者を選ぼう

省エネ住宅が義務化される流れのなか、ZEHは義務ではないため、検討していないという人もいるでしょう。たしかに建てる際の費用は数百万円の割高になりますが、ZEHは長く住むほどお得になるため、費用対効果の面で相応のメリットはあるといえます。

さらにコスト面だけではなく、健康面や住み心地の面から見ても、大きな価値を生み出すのがZEH。人生100年時代といわれる現代、家を建てるならZEHも十分検討したいところです。

「ZEHにすると費用が割高になりますよ」「省エネ住宅を格安で建てることができますよ」という業者は、ほとんどの場合、ZEHの施工ノウハウを持っていないと考えてよいでしょう。
最終的にZEHにしなかったとしても、そうした業者で通常の省エネ住宅を建てるより、ZEHに対応できる業者のほうが施工レベルは高いと考えられます。
また、住んでから太陽光発電を導入するといった相談にも、スムーズに対応してくれるでしょう。

大手ハウスメーカーよりも自由度の高い家づくりに向く地域の工務店ですが、ZEHの施工は総合的な実力が問われます。目先の金額に踊らされず、一生という時間のスパンで費用対効果を検討し、じっくり選ぶようにしましょう。

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